賃貸や購入の選択
家については、しばしば購入する方が良い、借りた方が良いという論争になります。
このページではそんな論争を横目に、それぞれのメリット/デメリットを明確にして、自身が「この条件だけは譲れない」「この条件は自分はあまり気にならないなあ」と思うことをもとに比較していただくことを主に考えています。
世間の目や声を気にして(自身の気持ちを抑えて)選択しても、どこかで耐えきれなくなってしまいます。
自宅に居るときにも後悔が頭をよぎるようでは、リラックスもできなくなってしまいます。
そこで、後悔を極力少なくするために、購入/賃貸のそれぞれの特徴をまな板上に乗せて、吟味してみましょう。
賃貸のメリット/デメリット
まずは、賃貸のメリットを挙げていきます。
- 柔軟性と移動の容易さ
- メンテナンスや修理の責任が少ない
- 初期費用が低い
次に、賃貸のデメリットを挙げていきます。
- 資産を築けない
- 家賃の支払い
- 自由度の制限
それぞれのメリットとデメリットの項目を少し掘り下げて説明します。
メリット(1):柔軟性と移動の容易さ
賃貸物件に住むことで、公私ともに突発的なイベントが発生した時も、柔軟に対応することができます。
また、気分により住環境を変えてみる、思いもよらない近所トラブル発生など、短期間での引越しや生活の変化に伴う対応が容易です。
メリット(2):メンテナンスや修理の責任が少ない
大家や不動産管理会社が物件の修理やメンテナンスの責任を負うため、自身で負担する必要が少ないです。
ただし、修理の責任範囲は、普通にその住居に住んでいて発生する経年劣化のものが主体です。
住人の過失によって発生した故障などは住人にて対応することもあるため、過信しすぎないようにしましょう。
メリット(3):初期費用が低い
敷金や礼金が必要な場合もありますが、購入に比べると初期費用が抑えられる場合が多々あります。
近年では、礼金、または敷金と礼金が不要という物件も増えてきていますので、初期費用を倹約するのであれば、そのような物件も候補に入れてみてはいかがでしょう。
デメリット(1):資産を築けない
家を購入しないため、資産を築く機会を逃すことになります。
(注意)ここで言う「資産」とは、売却した場合に相応の値段がつくこととしています。購入した際の金額以上の売却値に必ずなる意味とは異なりますのでご注意ください。
デメリット(2):家賃の支払い
定期的な家賃支払いが必要です。
長期的に見た際、家賃の安い場所に移り住んだとしても、家を購入した場合より支出が大きくなることになる傾向があります。
デメリット(3):自由度の制限
物件オーナーの方針によっては、ペットの飼育やリフォームなどが制限されることがあります。
このため、当初の物件を探す条件で相手に希望を伝えておくことが重要になります。
購入のメリット/デメリット
賃貸と同様に、購入のメリットを挙げていきます。
- 資産を築ける
- 自由度が高い
- 安定した住居費
続けて、購入のデメリットは、以下の通りです。
- 購入コストが高い
- メンテナンスや修理の責任
- 柔軟性の低下
では、こちらもそれぞれのメリットとデメリットの項目を少し掘り下げて説明していきます。
メリット(1):資産を築ける
自分の家を持つことで、将来的に資産を築くことができます。
また、住宅ローンを返済することで資産価値を高めることにもなります。
(注意)ここで言う「資産」とは、売却した場合に相応の値段がつくこととしています。購入した際の金額以上の売却値に必ずなる意味とは異なりますのでご注意ください。
メリット(2):自由度が高い
自分の家であるため、ペット飼育やリフォームなどの制限が少ないです。
メリット(3):安定した住居費
ローン支払いが安定している限り、賃貸時の家賃のように大家から急激な上昇を打診されることは少ないです。
デメリット(1):購入コストが高い
頭金や諸費用(登録費用、不動産取得税など)が必要であり、初期費用が高くなります。
デメリット(2):メンテナンスや修理の責任
自分で家のメンテナンスや修理を行う必要があります。
デメリット(3):柔軟性の低下
購入後に、思っていた住環境と違った、後から近所に引越ししてきた人との折り合いが悪いなどが発覚したとしても、引越しや移動が柔軟ではなくなることがあります。
賃貸と購入の特徴を踏まえて
以上で掲げてきたポイントを踏まえて、ご自身のライフスタイルや将来の計画、経済的な状況などを考慮し、賃貸と購入のそれぞれのメリットとデメリットを比較して、最適な選択を心掛けるようにしましょう。
住環境や立地条件の考慮事項
家について、賃貸か購入かを決める以外にも、その家が建てられている周りの環境も、これからその家を拠点に生活をすることから重要となります。
ぼんやりと「静かで住みやすいところがいいなあ」と考えているだけでは、思ってもいないことでその住環境が自身には合わなかったということが起こらないように、事前に確認すべき点を挙げていきたいと思います。
考慮すべき点としては、大きく以下の2点が挙げられます。
- 住環境
- 立地条件
それぞれの内容を以下に説明していきます。
住環境の考慮事項
安全性と治安
犯罪率や周辺地域の安全制を確認することが重要です。
地域の治安情報を調査し、安心して生活できる場所かどうか確認しましょう。
近隣環境
近くにコンビニエンスストアやスーパーマーケット、病院、学校などの生活に必要な施設があるかどうかを確認します。
また、公園やレジャースポットなどの近隣環境も快適な生活に影響しますので、自身の生活に必要と思われる施設も追加で確認しましょう。
騒音レベル
幹線道路や鉄道沿いなどの騒音が気になる場所かどうか、周辺の環境音を確認しましょう。
日照条件
日当たりが良いかどうか、窓からの景色や風景、朝や夕方の日の出や日没などもチェックしましょう。
ゴミ処理や清掃
ごみ収集の頻度や方法、清掃の行き届いたエリアであるかどうかも確認すると良いでしょう。
物件がマンションの場合は、ゴミ捨て場所などを見ておくと、その場所の住人のモラル度合いもわかります。(ゴミ収集日ではないのにゴミが散乱しているなど)
立地条件の考慮事項
交通アクセス
公共交通機関や道路アクセスの便利さを確認します。
通勤や外出がしやすい場所かどうかを考えた上で確認しましょう。
学区
子どもがいる場合、近くの学校の評判や学校へのアクセスが良いかを確認することが重要です。
近隣の不動産市場
家の購入する場合は、周辺の不動産市場の状況や将来の動向を考慮することも大切です。
将来的な投資や再販の観点からも考えておくと良いでしょう。
自然災害リスク
地震や洪水などの自然災害のリスクが低いかどうか、地域の安全性を確認しましょう。
住環境や立地条件を踏まえて
上記に挙げたポイントを考慮して、ご自身や家族のライフスタイル、ニーズにあった住環境や立地条件を選ぶことが重要です。
また、物件を実際に見学し、周辺環境を確認することがベストです。
賃貸の場合は、住んだ後でも合わないと感じたときは最悪引越ししてしまえばいいのですが、購入の場合は、そのようなわけにもいきません。
物件を見学する際には、特に現地でしか確認できない以下の点を確認しましょう。
- 騒音レベル
- 日照条件
- ゴミ処理や清掃状況
可能な限り複数回、時間帯(朝、夕方、夜)を変えて見学をする、足を運ぶことにより自身においての事故物件をつかむ可能性を排除できます。
不動産仲介業者の活用方法やポイント
賃貸、購入のどちらの場合も、多くの人は不動産仲介業者を通して、物件を探して契約をすることになります。
その不動産仲介業者を有効に活用するにはポイントを押さえて、信頼できる不動産仲介業者を選び、スムーズな不動産取引を行うことが重要です。
不動産仲介業者にいいようにカモられないようにするためのポイントを挙げていきます。
- 目的を明確にする
- 複数の不動産業者と比較する
- 信頼できる業者かどうかを確認する
- コミュニケーションの重要性
- 費用についての明確な確認
- 自分のニーズに合ったサービスを提供してくれるか
では、こちらも1つ1つ説明をしていきます。
目的を明確にする
不動産仲介業者を利用する目的をご自身の中ではっきりさせましょう。
目的があやふやだと、相手も何を求められているかがわからず、答えに辿り着くにも無駄な時間がかかてしまい、お互い不幸になります。
物件の購入、賃貸借、売却など、目的に応じて専門的なサポートを提供できる不動産業者を選ぶことが大切です。
複数の不動産業者と比較する
複数の不動産仲介業者を比較し、信頼できる業者を選びましょう。
業者のスタッフが専門知識と経験を持っているか、特定の地域や物件タイプに詳しいかなども、探している条件などを伝えている際の対応状況から確認をしましょう。
また、同じ物件でも、1社独占となっていることはほぼ無いため、複数業者に声をかけて相見積もりをとることもカモられないための行動にもなります。
信頼できる業者かどうかを確認する
業者の信頼性を確かめるためには、業界での評判や口コミ、業者が所属する団体などをチェックすると良いでしょう。
信頼できる業者は契約書や取引に関して透明性を持ち、明確な説明を行ってくれることが多いです。
コミュニケーションの重要性
物件や条件に関する希望を正確に伝え、業者担当者に自分のニーズや条件をしっかりと理解してもらうことが大切です。
また、意見をはっきり伝える、喜怒哀楽を隠さず表現するなど、業者との円滑なコミュニケーションを心掛けてください。
ただし、「怒」の感情は抑え気味の方が関係性は円滑になりますので、「怒」の感情を出す前にご自身の考えを改めて伝え直すことに意識を向けると良いでしょう。
費用についての明確な確認
不動産仲介業者の手数料やその他の費用について明確に理解し、契約前にしっかりと確認しましょう。
隠れた費用や追加料金がないかどうかを確認することが重要です。
上記の「複数の不動産業者と比較する」でも書いていますが、複数業者に声をかけて相見積もりをとることで、不要な費用項目や金額などがあぶり出されるため、自己防衛にはもってこいの対策です。
自分のニーズに合ったサービスを提供してくれるか
自分の希望や条件に合った物件を幅広く提案してくれるか、または自分の物件を販売する場合には最適なマーケティング戦略を提案してくれるかどうかを確認しましょう。
まとめ
引越し先を選ぶ際には、今までに挙げてきたポイントを総合的に考慮することが大切です。
ご自身のニーズと照らし合わせて、すべて条件に叶う物件が見つかればよいのですが、そのようなことは稀です。
すべての条件に合致する物件がない場合は、何を優先して何を捨てるのか、要望に優先順位を付け、総合的にご自身の希望に叶う理想の暮らしを実現できる場所を見つけるようにしてください。
当ホームページでは、引越しに関する情報やヒントを提供しています。どの段階でも役立つ情報が見つかることを願っています。新たなステージへのスムーズな移行をサポートするために、この情報がお役に立てれば幸いです。
引越しに伴う大きな変化の中で、心地よく新しいスタートが皆様に訪れますように。
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